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出典元:ビジネスジャーナル/ヘルス・ライフ 2017/01/06
文=小澤貴子/東京美容科学研究所所長

ヘアカラーや白髪染めシャンプー、頭皮痛め薄毛や抜け毛の危険! 安全性未確認の染料も

めっきり寒くなりました。そんな今、とってもホットなのが、「自然に染める」白髪染めシャンプーやリンス。皆さんのなかにも、「植物成分が自然に白髪をカバーしてくれるなら」と、人気の白髪染めシャンプーを毎日使い続けている方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、商品の中身を知らずに使うことは危険です。シャンプーによって頭皮や毛根を痛める人も多いのです。

「昆布が黒髪にする」は本当か?

 「ふさふさの黒髪が欲しいなら、ワカメや昆布を食べろ」と、昔からよく言われてきました。その効果のほどはともかく、バランスの良い食事は健康にも髪にも良いものです。また、髪の健康のために「頭をたたけ」といわれることも正解といえます。

 しかし、食べて栄養になるからといって、肌や頭皮につけても効果があるのかといえば、ほとんどの場合、全く意味がありません。逆に、かえって肌や頭皮に悪いこともあります。  黒髪を保つことに効果があるといわれる昆布についても、注意すべきことがあります。「洗うたびに白髪が目立たなくなる」という触れ込みで人気となっているあるシャンプーは、「天然の昆布エキスなど27種類の植物成分を配合して無添加」と謳っています、しかし、パッケージの裏をよく見てみると、確かに昆布のエキスは入っていますが、実際に白髪を黒く染めるのは、昆布ではありません。

 たとえば、昆布を髪に巻いて一晩寝てみたところで、髪は黒くならず、つくのはダシの臭いだけです。

白髪染めシャンプーに入っているのは合成染料

このような「自然に染髪してくれる」と人気の白髪染めシャンプーを複数商品入手したところ、成分表には「HC青2」「塩基性青99」「塩基性青75」「塩基性茶16」「塩基性赤76」「塩基性黄57」「HC黄4」「黄203」などが表示されております。また、アレルギーを起こしやすいといわれるジアミン系化合物の「4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール」も、多くの商品に配合されています。

 これらはすべて「合成染料」で、HC系や塩基性染料は2001年に行われた薬事法改正の規制緩和に伴い化粧品への使用が自由になった。日本では比較的新しい染料です。

 では、こうした合成染料が髪の毛をどのように染めるのでしょうか。

 簡単に説明すると、毛髪の内部に合成染料を入れ込んで染めています。合成染料にもさまざまな種類がありますが、色素が発色できる構造として多いのが窒素(N)を持つものです。いわゆるアゾ化合物やジアゾ化合物が多いのもこのためです。

 これらのなかには、特に欧州をはじめとした海外で、アゾ系染料は発がん性の懸念から使用中止になる染料もあります。構造上、どうしても化学的活性が高くなりやすい(科学的に不安定な)ことと、こうした疑念は切り離して考えることはできません。

白髪染めシャンプーは安全なのか?

 さて、一般の消費者は、天然の成分が髪を染めていると思いこみ、まさか合成染料が毛髪の内部にまで入り込んでいるということを知らない方がほとんどではないでしょうか。その事実を知って、とても心配になってしまうかもしれません。しかし、ひとつ安心できる材料としては、髪の毛は死んだ細胞だということです。死んだ細胞の中にとどまってくれれば良いと考えることもできるのです。

 髪の毛と同じように、皮膚の表面も死んだ細胞でできています。法律では、化粧品は皮膚において、表面の死んだ細胞部分(角層)までしか作用(浸透)してはいけないことになっています。ただし、現状では多くの化粧品で、角層より下まで成分が作用している状況にあります。
一方、髪の毛の場合は、表面だけという規制はないため、内部にまで作用することが許されています。

 そのため、ヘアカラーやヘアマニキュア、白髪染めシャンプーなどで使用されている染料は、しっかりと髪の毛の中に入り込むように計算されてつくられています。そこで使用されているのが、溶剤や合成界面活性剤です。

 溶剤や合成界面活性剤が入っているのは、髪をしっかりと染めるためです。毛根や毛母細胞を守るために、常に皮脂が分泌されているので、頭皮は皮脂で覆われています。その影響で髪も油のコーテイングがされています。このままでは髪は染まりにくいのです。だから、シャンプーにしてもリンスにしても洗浄剤を入れて、頭皮や髪の油を取り除くほうが染まりやすくなります。

 もうひとつは、染料自体の分散を良くするためです。染料を溶かすには溶剤や界面活性剤の力が必要です。染料や着色剤と共に、さまざまなエキスを水にすべて溶かし込むには、強力な乳化剤や溶剤の力を借りなければなりません。商品には、ウオータープルーフのマスカラも一発で落とせるような原料や、ヘアカラー乳化剤といって染料を溶かす専用の原料が多々添加されていることは、あまり知られていません。

染毛ではなく「髪に物理的に色が付着した」という言い訳をすることで白髪染めシャンプーを販売している

 原料メーカー側から「ヘアカラー乳化剤」といった名称で卸される原料には、合成染料が毛髪の内部にまでしっかりと染み込むように、髪の表皮にあたるキューテイクルの状態を緩ませる溶剤や合成洗剤を混ぜてあるのです。

 しかし、髪の毛自体は死んだ細胞であっても、髪の付け根、毛穴の中には毛根や毛母細胞が存在しています。そして、それらを保護しているのが同じ毛穴に存在している皮脂腺から分泌される皮脂なのです。シャンプーに入っている洗浄剤を加えて、ヘアカラー用の乳化剤にも溶剤や合成洗剤が含まれており、この皮脂を根こそぎ洗い流してしますのです。

 しかも、商品の説明には「使い続けないと色が落ちます」といった表記があるため、一度使うと、その後も使い続けなければならないと思わされます。毎日使い続ければ、皮脂の分泌を待つ時間もなく、毛根や毛母細胞が無防備な状態でさらされ続けます。無防備な毛根や毛母細胞は、シャンプー、リンス、整髪料、ドライヤーの熱などからの刺激を強く感じ、その刺激によって痛めつけられることになります。こうした状態が続けば、毛母細胞が傷つけられて抜け毛や薄毛の原因になるのです。

合成染料であっても使用に制限ない

 実は、「白髪を染める」という表現は染毛剤としての承認を受けて初めて謳うことができるのです。いわゆるヘアカラーとは、染毛剤にあたり、医薬部外品として国による規制と承認審査あるものとなります。ヘナを始め、自然な力をアピールするためには、各メーカーは「染毛剤」であることを前面に出したくありません。

 そこで、染毛ではなく、「髪に物理的に色が付着した」という言い訳をすることで白髪染めシャンプーを販売しているのです。そうすることで、ヘアマニキュアでも白髪染めシャンプーでも、本来、染毛剤に求められる皮膚アレルギー試験(パッチテスト)や消費者への注意喚起を行う義務もなくなるのです。染毛剤のヘアカラーと違ってヘアマニキュアや白髪染めシャンプーは、一般的な合成染料を毛髪の内部に入れて染色するものであるにもかかわらず、ごく一般的な化粧品として販売されています。

原料の本当の姿はわかりにくく、国は安全性を担保していない

  2001年の薬事法規制緩和以降、化粧品に使用できる原料は原則として自由になりました。安全性はメーカー側に責任を転嫁するもので、メーカーは新しい原料を使用したい時には日本化粧品工業連合会に届け出さえすれば使用できるようになっています。

 そして、恐ろしいことに、日本化粧品工業連合会は「名称リストの編集と更新を行う」とし、「安全性に関する判断は一切しない」という立場を表明しています。つまり、化粧品原料の名称リストについては、単に名称登録を行っているだけです。したがって、あなたが使っている身の回りの商品、シャンプーも整髪料もボディーソープも、メーカー以外はその安全性を確認してはいないのです。

 今は一般ユーザーも気軽に検索できる、化粧品原料検索サイトが存在します。日本化学工業連合会に登録されている化粧品原料の使用目的などを検索できるものですが、そのほとんどが原料メーカー側や化粧品メーカー側の意向に沿ったものになりがちです。

 合成染料でいえば、今はメーカー側としても法律の穴をくぐりぬけるために、あくまでも髪の毛を物理的に着色するものだという立場をとらなければなりません。ですから、アゾ系芳香族染料を含め、さまざまな合成染料がありますが、化粧品原料の資料やメーカーサイトでは、そのほとんどで「毛髪用着色剤」として説明されています。

 こうした合成染料を使用した商品は、過去にも多くのトラブルが発生しています。たとえばヘナを配合した商品。実際にはヘナだけでなく先ほど紹介したような合成染料が多く含まれている商品が多く存在し、皮膚障害が起こってしまったのです。そこで、ヘナを含む商品にはパッチテストをするように義務付けられました。

 しかし、問題はヘナ自体にあったわけではなく合成染料にあったはずですが、毛染めシャンプーをはじめとするヘナ以外の類似商品が数多く流通するなかで、ヘナを含まない商品には安全規制がかからない状況となっています。これは、今後も国民の安全が守られるのか大変心配な状況です。

安全に白髪染めをする方法

 では、安全に染髪するには、どうすればよいのでしょうか。

 大切なのは、髪の毛だけを染めるようにして、頭皮に存在している毛根や毛母細胞を守ること、また頭皮の皮膚の角層よりも下に成分が入り込まないようにすることです。そのためには、白髪染めの合成染料と、シャンプーやリンスのタイミングをずらすことが必要です。一番やってはいけないのが、白髪染め剤とシャンプーやリンスを混ぜて一緒に使うことです。

 また、白髪染め剤を頭皮につけないように塗ることも注意すべき点です。後頭部などは、自分自身で頭皮につけないように塗るのは難しいので、安全のためにはサロンのプロの手に委ねたほうがいいでしょう。

 8月30日付記事『トニックシャンプーは使用NG!ハゲや抜け毛の恐れ、危険な成分配合、毛穴の油は必要』においても、頭皮の脂がとても大切だということを説明いたしました。白髪染めをするときには、洗髪した後ではなく、逆に頭皮の皮脂がある状態で臨みましょう。できれば、さらにカラーリングやパーマの前処理用の油がありますので、こうした油を使用するサロンを選び、頭皮につかないように塗布をしてもらってください。

 また、ヘアカラーだけでなくヘアマニキュアや白髪染めシャンプーでも、合成染料やそのほかの原料によってアレルギーを起こしたり、強すぎる洗浄剤で頭皮や毛根を痛めつけてしまうケースも多いので、重篤な被害に遭わないためには定期的に頭皮の状態を確認することも大切です。とはいえ、頭皮は自分では確認しにくいので、頭皮を守るためには、適切な毛染めや石けんシャンプーを使いこなせるプロにお任せしたいものです。

●小澤貴子
東京美容科学研究所所長、工学博士(応用化学)。上智大学理工学部応用化学修士課程修了後、大手化学会社の研究員、上智大学理工学部化学科非常勤助手を経て、東京美容科学研究所にて肌と美容の研究に携わる。正しい美容科学の普及をめざして全国で講習会や講演を行っている。主な著書は、『ウソをつく化粧品』(フォレスト出版)

●商品A シャンプー(染毛料と表記)
【全成分】
水、ラウロアンホ酢酸Na,ラウラミドプロピルベタイン、ラウリル硫酸TEA、コカミドDEA,安息香酸Na,
加水分解ダイズタンパク、クエン酸、ジオレイン酸PEG-120メチルグルコース、ヒバマタエキス、ポリクオタニウムー0、ポリクオタニウム-22、ポリクオタニウム-7、BG,EDTA-2Na,香料、塩基性青99、塩基性茶16、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、
【合成界面活性剤】
ラウロアンホ酢酸Na,ラウラミドプロピルベタイン、ラウリル硫酸Na,コカミドDEA、ジオレイン酸PEG-120メチルグルコース、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-22、ポリクオタニウム-7、加水分解ダイズエキス
【合成染料】
塩基性青99、塩基性茶16、4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、(ジアミン系染料)

●商品B シャンプー
【全成分】
水、ラウラミドDEA、コカミドプロピルベタイン、ラウレス-4カルボン酸Na、イソペンチルジオール、ヒドロキシアルキル(C12-14)ヒドロキシエチルサルコシン、ポリクオタニウム-10、ココイルアラニンTEA、ココイルグルタミン酸TEA、ラウロイルメチルアラニンNa、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa、BG、PEG-32、PPG-3、カプリリルエーテル、リシリコンブエキス、アルギニン、アルギン酸Na、アルテア根エキス、アルニカ花エキス、エタノール、オオウメガサソウ葉エキス、オクラ果実エキス、オタネニンジン根エキス、オドリコソウ花エキス、クエン酸、グリチルリチン酸2K、ゲンチアナ根エキス、ゴボウ根エキス、加水分解シルク、セイヨウアカマツ球果エキス、セイヨウキズタ葉/茎エキス、センブリエキス、ニンニクエキス、ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム、フェノキシエタノール、フユボダイジュ花エキス、プラセンタエキス、ボタンエキス、ポリクオタニウム-53、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、マロン酸ビスエチルヘキシルヒドロキシジメトキシベンジル、ユズ果実エキス、ローズマリー葉エキス、ローマカミツレ花エキス、ローヤルゼリーエキス、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン、加水分解ケラチン(羊毛)、加水分解コンキオリン、カキタンニン、乳酸Na、カプリル酸グリセリル、ムラサキ根エキス、ウコン根茎エキス、クチナシ青、水溶性アナトー、HC黄4、4-ヒドロキスプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、HC青2、塩基性青99、塩基性茶16、塩基性赤76、塩基性黄57
【合成界面活性剤】
ラウラミドDEA、コカミドプロピルベタイン、ラウレス-4カルボン酸Na、ヒドロキシアルキル(C12-14)ヒドロキシエチルサルコシン、ポリクオタニウム-10、ココイルアラニンTEA、ココイルグルタミン酸TEA、ラウロイルメチルアラニンNa、加水分解シルク、ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム、ポリクオタニウム-6、ポリクオタニウム-7、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン、加水分解ケラチン(羊毛)、加水分解コンキオリン、カプリル酸グリセリル、ウンデシレン酸グリセリル
【合成染料】
HC黄、4,4-ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール(ジアミン系染料)、HC青2、塩基性青99、塩基性茶16、塩基性赤76、塩基性黄57

 

天然髪染普及協会のコメント:小澤貴子先生のご指摘の通り、合成染料(ヘナの中に合成染料が入っている商品も含む)を使用してやむなく染める場合は染髪した後ではなく、皮脂がある状態で臨むほうが良いでしょう。しかしヘナ染めの場合はヘナの着色成分と髪を保護しているタンパク質の一種であるキューテイクルが結合してオレンジの色を発色させます。したがって髪の表面が汚れがあったり、余分な油分があるときれいな発色の妨げになります。ヘナの成分は合成染料と違い、髪の中まで入っていかないのでヘナで染めるときは事前に軽く染髪したほうが良いと思います。
但し、あくまでヘナ葉100%であることが必要条件です。
また染髪の際には合成界面活性剤が入っているシャンプーより、普通の石鹸をお勧めします。また合成染料での髪染めは頭皮に触れることは禁物ですが、ヘナ葉100%の髪染めをする場合は頭皮のデトックス効果があるので頭皮にすりこむようにしてご使用してください。
※現在ご使用されている天然系髪染め剤に合成染料や合成界面活性剤が含まれているかどうか知りたい方はご遠慮なく、このHPのトップページのお問い合わせ欄を利用してご質問ください。

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出典元:ビジネスジャーナル 2016/5/18

キャスターを務めている小倉智昭の膀胱がん、喫煙や頭髪用染料で罹災率激増!
高年男性の血尿は要注意!尿道から内視鏡

5月13日、小倉智昭氏がキャスターを務める『情報プレゼンターとくダネ』の番組の中で膀胱がんを患っており手術を行うことを告白した。小倉氏は血尿に気づいたことから内視鏡検査を行い、膀胱がんが明らかになった。現在68歳の小倉氏が罹患した膀胱がんとはどんな病気なのか。新潟大学名誉教授の岡田正彦氏に聞いた。「膀胱は、腎臓でつくられた尿をためる袋のような臓器で、内側が粘膜になっています。がんはその粘膜から発生し、放置すれば膀胱の壁を侵し、やがて全身に転移していきます。この点はほかのがんと同じです。症状で多いのは血尿です。通常、尿に血液は混ざっておらず、あったとしても、ごく少量の赤血球が顕微鏡で見つかる程度です。もし尿が赤くなったとすれば、かなりの量の血液が混じっていることになり、膀胱内に何らかの病気が生じている証拠となります。ただし、ビタミン剤などを使用した後にも尿が薄く着色することがあります。女性では膀胱炎によるもの、また男女を問わず膀胱内の結石による血尿もあります。しかし特に煙草を吸っている50歳以上の男性は、血尿に気づいたら要注意です。大切なのは膀胱がんにならないように予防の知識を身につけておくことでしょう。まずタバコが問題です。最新のデータによれば喫煙者は非喫煙者に比べて罹災者が3倍多いことがわかっています。フィルター付き、低タール、低ニコチンであっても、がんの発生率はかわりません。2-ナフチルアミンなど、たばこの煙に含まれている発がん物質が膀胱がんの原因になることがわかっています」(岡田氏)喫煙は膀胱がんのリスクを高める大きな要因になるようです。またほかの要因について岡田氏は以下のように語る。

髪染めが膀胱がんのリスクを増幅させる?

「膀胱がんについて、昔から問題になっていたのは職業との関係です。一部の化学染料、ゴムの生産工程で使用する酸化防止剤、排煙などに含まれるススなどが膀胱がんのリスクとされている。『髪染めの作業に10年以上従事している人に膀胱がんが多い』とのデータもあります。1980年頃を境に、有害な頭髪用染料は市場から消えたはずですが、最近の染料についても安全性の確認がまだ取れていません。染料に限らず、それらの物質を扱う職業の人は鼻や口から入らないように注意を払う必要があります。喫煙に加えて職業として日常的に髪染めを行う人なども、十分な注意が必要です。

※髪染めについてはすでに女性では乳がん、子宮がん、男性については前立腺がんなどとの因果関係があることが報告されています。

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出典元:毎日新聞 髪の健康相談室 齋藤典充/横浜労災病院皮膚科部長

染めれば染めるほど上がる 「かぶれ」のリスク 2016年4月7日
※合成染料を使用している皮膚障害のかぶれに対する警鐘です。(天然髪染普及協会見解)

年齢、男女の差なく髪の毛に気をつかう人が増えて、幅広い年代でおしゃれ染めや白髪染めの使用頻度が高くなっています。2015年10月、消費者安全調査委員会が公表した「毛染めによる皮膚障害」に関する調査報告書によると、1か月に1回以上毛染めを行う人は全体の38%に上り、2ヶ月に1回程度27.2%、▽3ヶ月に1回程度19.8%▽4ヶ月に1回程度5.5%ーーと続きます。頻度は年齢が上がるほど高くなる傾向が見られ、50代では過半数の人が1か月に1回以上毛染めをしています。しかし毛染めを頻繁に行うと、皮膚障害、つまり「かぶれ(皮膚炎)」のリスクも上がることを知っておくべきです。

かぶれは、『もう限界』という体からの警告

毛染めによるかぶれは、理容店、美容院で染めた場合、市販の「染毛剤」(ヘアカラー、ヘアダイ、おしゃれ染め、白髪染めなど医薬部外品に分類されるもの)を使って自分で染めた場合、そのどちらでも起こります。症状はかゆみや赤い発疹などで、頭皮以外にも耳の後ろや顔、首の周囲など使用中に染毛剤が付いたところに表れます。初めて毛染めを行った時にすぐかぶれることは ほとんどなく、染毛剤を使っているうちに発症します(※合成化学染料の特徴です)
これは、かぶれとは「もうこれ以上、染毛剤を使ってはいけないよ」という体からの警告だということです。かぶれを起こす主な原因物質は染毛剤に含まれる酸化染料だと考えられています。パラフェニレンジアミン、メタアミノフェノール、パラアミノフェノール 等の物質でこれらがアレルゲン(アレルギーの原因物質)となり、人体の免疫がそれを異物だと認識して反応することで、かぶれが起こります。

症状が表れたら毛染めはあきらめよう

では、かぶれはどんなタイミングで表れるのでしょうか。それは個人の体質、アレルゲンとの相性などで決まるため、人によってまちまちです。仮に10回目の毛染めで表れる人がいるとすると、その人が月1回毛染めをしていれば10ヶ月後、3ヶ月に1回だったら2年半後にかぶれの症状が出てきます。つまり、使用頻度が高いほど、かぶれが表れる可能性は上がっていきます。かぶれは大したことではないと安易に受け止められがちで、毛染めを一旦休止してかぶれが回復すれば再開しようと考える人が多いのが現状です。しかし体の免疫機能は一度異物と認識したものは、その後いくら時間を空けても覚えています。そんな状況で染毛剤を再び使用すると、顔が腫れ上がる、水ぶくれができて体液がにじみ出す、などと重症化してしまいます。かぶれの症状が表れたときは、毛染めは中止しましょう。

かぶれの可能性を調べるパッチテストの盲点

市販の染毛剤の使用説明書には、かぶれが起きるかどうかを調べるため、パッチテスト(皮膚アレルギー試験)を行ってくださいと記されています。実はここに盲点があります。それはパッチテストをしても体が「もう限界」という域には達していないとかぶれは起きないということです。このテストが有効なのは、今回毛染めをしたらかゆくなるかもしれない、という人だけです。前述の例で言えば、すでにかぶれが出る直前の9回目まで毛染めをした人は、パッチテストでかぶれが起こるかどうかわかります。それ以前の人はわかりません。逆に言うと、パッチテストをしてかぶれが出ないときは「現時点では大丈夫」です。しかしかぶれはいずれ生じる可能性があり、今後も大丈夫という保障は何もありません。しばらくして表れるかもしれない状態、ということをよく理解してください。

使用する間隔をあけ、症状に気づいたら受診を

初めて毛染めで皮膚にトラブルが起きた人は「いままで大丈夫だったのに」「使えるヘアカラーがなくなるじゃないですか」と不満を訴えることがあります。だからこそ、毛染めのリスクを知って使用頻度を上げないようにしてほしいのです。染毛剤の使用頻度が低ければ、かぶれの症状が出ないまま一生を送れる可能性があります。かぶれが出た場合、違う染毛剤に切り替えれば、症状が治まることがありますが頻繁に毛染めを続ければ次第に使用できる染毛剤も少なくなっていきます。いくつになってもおしゃれを楽しむことはよいことです。でも過度の毛染めは控えましょう。そのうえで「かぶれたな」と思った時は、早めに皮膚科を受診することをお勧めします。
※以下は天然髪染めのかぶれの実態です
※草かぶれ体質のほとんどの人は合成染料と違い、最初からかぶれが出ます。たまに2~3回目の染時に出る人もいます。症状がひどい人は天然髪染めもやめたほうがよいですが、我慢できるかゆみであれば徐々に慣れてかゆみが出ないこともあります。別添Q&Aを参考にしてください。
 

ネット情報

出典元:tenki.jp 2016/6/9

白髪染めだけじゃない!?ヘナで髪質改善、梅雨こそ効果実感

白髪染めというイメージの強いヘナですが、ヘナの素晴らしさはそれだけではありません。 湿気で髪が広がってしまったり、べったりと輪郭に張り付いてしまったり、髪質の特徴が目立ちやすく梅雨時期だからこそ「ヘナで髪を整える」をお試ししてみてはいかがですか?縮毛矯正やボリュームをパーマに頼っていた方こそ、効果が実感できるかも知れません。

クレオパトラも親しんできたヘナ!

ヘナはミソギ科の常緑低木で、エジプト、インド、北アフリカなどの水はけの良い乾燥した地域で広く自生しており、葉の部分を乾燥させて粉にしたものを染料として使うのが現在では一般的です。しかし、エジプトのクレオパトラに関する文献や、聖書にも登場する程ヘナの歴史は古く、髪のトリートメントやカラーリング、タトゥーやマニキュアなど天然の化粧品として親しまれ、古代インドでは皮膚の炎症や傷の治療にその抗菌効果を期待して使用されていたようです。

ヘナはあらゆる髪質を整える!?

どんな髪質のお悩みにも効果を期待できる、そう聞くとかえって疑ってしまいますが、天然のものだからこそのシンプルな作用が、使い続けることによってあらゆる髪質をゆっくりと整えてくれます。髪の特徴やそれにまつわる悩みは、毛穴の詰まりやタンパク質の乱れが主な原因であることが多く、 遺伝の髪質の特徴も全くの例外というわけではありません。 ヘナの抗菌作用で頭皮を清潔に保ち、ケラチン(髪のタンパク質の一種)とヘナが結びつくことで髪を補修する働きを促します。このことにより、広がりが気になる髪はしなやかに落ち着き、べったりとボリュームに寂しく見える髪はコシを取り戻すことが期待されるのです。また、ハーブの香りが好きな方は、ヘナの香りでリラックスタイムを過ごせますし、白髪でお悩みの 方は、白髪染めにプラスしてこれらの効果が期待できるのですから、幾重にもうれしいヘヘナ効果ですね。

天然の植物だからこそ、気をつけたいポイント

天然の植物ですから、アレルギーの心配をされる方はまず、事前にパッチテストで身体の反応チェックをお勧めします。また、ヘナの抗菌作用は経皮を通して体内のデトックスにつながることもあるため、その反応が人によって異なることも知っておきたいことのひとつです。眠気を感じたり、突然生理が始まるなど、その反応は様々です。さらに、ヘナは独特の香りを持つため、ハーブの香りが得意でない方には厳しいかもしれません。

ヘナの葉の部分のみ100%使用を選びたい!

ヘナの良さは再び見直され、需要も高くなりつつある今、日本で販売されているヘナ商品は数百種類にも及び、ワンコインショップでも並んでいるのが見受けられます。しかし、ヘナの効果を期待して手に取るならば、葉の部分のみ使用されているオーガニックのヘナをお勧め致します。なぜなら、効果実感が薄くなってしまう可能性があるからです。ヘナに初めて興味を持たれた方はもちろん、再開してみようかと思い立った方も、今一度その品質を確かめてお選び下さいね。